マンションの寿命を考える上での要素とは？
マンションの長寿命化には物理的な寿命と資産的な寿命が関係しています。
マンションには寿命があり、その寿命は物理的な耐用年数と資産的な耐用年数によって決まります。
物理的な寿命とは
物理的な寿命は、マンションが住宅としての機能を果たすことができる期間を指します。
この寿命は建物の構造や改修工事の有無によって大きく影響されます。
国土交通省によると、鉄筋コンクリート造のマンションの平均寿命は約68年ですが、最長で150年住むことが可能であり、改修工事などの延命措置を行えばさらに長く使用することもできます。
資産的な寿命とは
資産的な寿命は、マンションが投資としての価値を持ち続ける期間を指します。
この寿命は法的耐用年数とされており、マンションを購入する際に考慮すべきポイントとなります。
物理的耐用年数を決める要素
物理的耐用年数を決める要素は以下の通りです。
1. 耐震基準: 日本では地震による倒壊が多く、建築基準法によって耐震基準が定められています。
耐震基準は、地震に対して倒壊や損壊せずに住宅を建築するための基準です。
マンションを購入する際には、耐震基準を確認することが重要です。
旧の耐震基準では、「震度5強の揺れでもほとんど損傷しない」とされていました。
しかし、新しい耐震基準では、「震度6強〜7程度の揺れでも倒壊しない」と改定されました。
以上がマンションの寿命を考える上での要素となります。
マンションの寿命を考える際には、物理的な寿命と資産的な寿命をしっかりと考慮し、長期的な視点で判断することが大切です。
参考ページ：不動産購入中古マンション購入時の注意点！耐用年数にも注意！
古い耐震基準で建てられた中古マンションの弊害と、購入時の注意点
現在の基準に比べて強度が劣る古い耐震基準で建てられた中古マンションは、地震に対する危険性が高まる可能性があります。
そのため、マンションを購入する際には、不動産会社に耐震基準について詳細に確認することが重要です。
現在の建築基準法では、より高い地震耐性を持つ建物を建てるための基準が設けられています。
しかし、古い耐震基準で建てられた中古マンションは、これらの基準を満たしていない可能性があります。
古い建物の強度は時間の経過とともに低下し、地震時の揺れにより損傷を受けやすくなります。
そのため、古い耐震基準で建てられた中古マンションは、現在の基準に比べて脆弱性が高いと言えます。
地震によるリスクを最小限に抑えるためには、建物の耐震性に注意を払う必要があります。
マンションを購入する際には、不動産会社に対して耐震基準について積極的に確認しましょう。
具体的には、建築年月や耐震設計の有無、補強工事の実施の有無などを問い合わせます。
また、建物検査の結果や過去の地震被害の有無なども調査することが重要です。
購入前にしっかりと確認することで、地震時の安全性や将来のメンテナンスやリフォームの必要性などを把握できます。
万が一、古い耐震基準で建てられた中古マンションを購入する場合でも、耐震補強工事をすることで地震被害を最小限に抑えることができる場合もあります。
建物の耐震性は、住宅にとって非常に重要な要素です。
地震の被害を最小限にするためにも、購入時の注意は欠かせません。
買い手としての自己責任を持ちながら、十分な情報を収集し、安心できるマンションを選ぶようにしましょう。