やっぱり家族が一番

妻はそう言うと部屋を出て行った私は一人残った部屋でただぼーっと立っていたそれから私はなんとなく家族がいるリビングに止まる時間を増やした夕食を食べた後もぼんやりとテレビを眺めるそうしてみてわかったのだが別に数とは私がいても息苦しさなんて感じていないようだった。
もしかして息苦しいと思っていたのは私の方だったのかもしれない私はやはり仕事の話を妻にすることはなかったが その代わりテレビのことやその他のことで妻と話すようになった。
いつのまにかほとんど書斎には行かなくなった最近なんだか調子良さそうですね帰り支度をしていたら部署の若手にそんなことを言われたもしかして壁使っていらっしゃるんですかいやもう使ってないよ実際壁はこの前の週末に撤去してもらったあんまり良くなかったですかいや壁を取ったのが良かったんだよよく分からないという顔をすれば勝手にお先にと告げて会社を後にする。
そして私はいくつか壁が少なくなった自宅へと急いだ。